今後の日本の子育て情勢を考える
日本は現在深刻な少子高齢化が進んでいます。
昨年生まれた日本の子どもが約80万人。
今年は、まさかの約70万人と、コロナ禍以降急激な少子化が進んでいます。
その流れから考えても、少子化対策は今後ますます拡充されるはずです。
また現在若い世帯が都市部へ移り進むため、首都圏や関西圏など、一極集中が始まっています。
建設技術が高まったことで、耐震化が進み、タワーマンション等の高層建築の規制緩和が進み、大阪の北区や京都市の中心街には、多くの高層マンションが建設されています。
神戸市中央区に至っては法律で新規の建設を禁止するほどです。
女性の社会進出や、共働き世帯の増加により、若い夫婦は地方よりも、通勤時間がかからない都市部での子育てを希望しています。
また保育園やこども園等も、都市部にどんどん開園し、ますます人が集まっています。
郊外の自然が多いところで、大きな家を購入して子どもを育てたいという夫婦は、ごく少数になってしまっているのでしょう。
子育てにかかる費用が急上昇している
実際、わが家は次男が2021年の3歳から公文に通わせていますが、
公文の先生曰く、コロナ禍以降から、幼児クラスの公文生が突然多くなった。とのことでした。
6年前の2015年、6つ離れた長男の時は、3歳くらいから公文に通わせる保護者はあまり多くない印象でした。
またその頃の、送迎される両親は、ほぼ100%お母さんで、わが家のように妻が忙しく、父親が公文の送迎をされている家は私の住んでいたエリアではみたことがありませんでした。
しかし、6年後の現在、送迎は父親50%、母親50%の印象です。
それくらい、受験や教育に対して、お父さんの存在が大きくなったのだと思います。
私立中学の受験はこれからも増加する
ニュース等でご存知の方も多いでしょうが、
2025年の中学受験生の数は少子化が進んでいるのにも関わらず増加しております。
一番の原因は、子どもの将来に不安なご家庭が多いのでしょう。
次に、このご時世、子どもにお金がみんな分かっております。
その覚悟で、子どもを生んでいることからも、今生まれてくる子どもたちは、
親の覚悟が詰まったこどもたちです。
また、1人っ子が増加しています。
仕事をしながら、お金をかけて子育てをするためには、
2人、3人と子どもを生むことは、時間的にも経済的にもかなりの余裕を必要とします。
実際、わが家のようなフルタイム共働きは、親の助けも必要ですし、目が回るような忙しさの中で、仕事と育児をしています。
昨年は、役職付きの妻と、保育園児2人、中学受験を控えた小6の息子、勤務先異動したての職場の自分とよく持ちこたえたなと思える1年でした。
工夫に工夫を重ねなければ、まわせなかったと思います。
だからこそ、このブログを残そうと思いました。
税金のかかる公立中学校と公立高等学校
関西圏は全国に先駆けて、年収制限がありますが、
公立高校授業料無償化、私立高校授業料無償化が始まりました。
これは、子育て支援の意味合いももちろんありますが、
今まで、私立学校にまわしていた私学助成金を直接保護者の授業料と相殺している側面がありますので、
地方公共団体としての、税金の支出が増えている訳ではありません。
分かりやすく言うと、人気の高校は生徒数が増加し、人気のない学校は淘汰されるということです。
2014年頃だったと思いますが、当時大阪市長だった橋下市長が考えた政策ですが、現在効果てきめんで、10年経った現在、多くの私立学校が生き残りをかけて、
低金利ということもあり、校舎の改築、グランドの芝生化、強化部活動への助成、制服の多様化、共学化、学校名改名、教育コンサルタントの導入、ICT機器の導入等、
今までくすぶっていた改革をこの10年で急ピッチで推し進めてきた印象です。
その割を喰ったのが、現在の公立学校です。
私立高校と違い、公立高校は上記のような改革を簡単におこなうことはできません。
特にコロナ禍では、授業支援の点で、私立との教育環境の差が明白になってしまいましたので、
教育に意識の高い親は、私立高校進学の意識が大幅に高まった時期でした。
その上昨年の、私立高校授業料無償化年収制限撤廃は、大阪府立高校の定員割れ激化を招いていると思います。
実際、府立高校の職員の給与や学校の設備は、すべて税金でまかなわれていますので、
東京のように私立学校の多い地域ほど、税収に対する教育費は安く抑えることができます。
これが、現在高等学校教育が私立学校に傾倒していく原因だと思います。
私立高校の魅力は、進学実績のみ(部活動すら危うい)
私立高校の魅力は、また今後のブログで書きたいのですが、
残念ながら、多くの書籍や雑誌の影響で、その魅力のすべてが「進学実績」のみになっている昨今の様子です。
むかしは、ここに「部活動」や、ICTや国際交流等の特色教育があったのですが、
子どもを塾に行かせて、情報収集してみた限りでは、多くの親の意識は、中学受験においては偏差値至上主義です。
またその偏差値に影響するのが、「東京大学合格人数」、「京都大学合格人数」、「国公立、旧帝大、医学部」の数字だと感じます。
「東洋経済」や「プレジデント」、「ドラゴン桜」の影響は極めて大きいと言わざるを得ません。
そうなると、高校は優秀な中学生の青田買いに走ります。
人気の高校は、中学校からしか入れないという状況が今後ますます増加するでしょう。
また昔は母親が教育ママが子どもの教育係だった時代が長かったと思いますが、
上記のような男性用メディアが受験を題材にすることにより、子どもの受験に携わる
父親が極めて急増してきたのだと思います。
逆の見方をすると、コロナ禍のテレワーク化により、大企業に務めるお父さんたちが、家庭にいる時間が急増したため、子どもの受験に対して、時間と興味が生まれたのだと言い切れます。
父親はめんどくさい存在
私もそうですが、父親という存在は、職人肌が強く、
子どもの健康や情緒以上に、自分のこだわりを重視する可能性があります。
受験ブログ等でも、「やりすぎだなぁ〜」と感じるのは、ほぼ父親の受験ブログです。
母親と違い自分でお腹を痛めて子どもを生んでいない父親は、子どもに対して、やりすぎる傾向は強いと思います。
もちろん、私のように「ゆる受験」を選択する父親もおられると思いますが、
それは、言い換えれば、「自分の怖さを知ってるから」だと推察します。
私も、「ゆる受験」と自分にテーマを与えることで、冷静さを取り戻している自分がいます。
私は息子に1番しか認めない
過去に、関西最難関に合格されたお父さんのお話を聞く機会がありました。
そのお父さんがおっしゃられたのが、上記の言葉だったと思います。
お医者様をされているそうですが、これは実に父親らしい考えです。
この言葉に、ついて行けた子どもさんとお母さんは本当に努力をされたのだと、思います。まさしく職人とその家族という印象です。
首都圏や関西圏は私立学校だらけになる
首都圏と関西圏、その他の都心に、今後多くの若い人が移り住みます。
また人気のない地方に住む若い医師は減少し、地方の医療崩壊も起こり始めます。
高度経済成長期のインフラも限界を迎えてくるでしょう。
少子高齢化が進み、政府の税収が減少する、そのような状況で子育て支援が進む。
すると間違いなく、設備の整った進学実績のある私立中高一貫校に子どもが集まります。
公立学校は、アクティブ・ラーニングや探求学習に力を入れていますが、
一部の最難関校に通う生徒は、最難関校の生徒しか入塾できない大学受験専門塾に通い、さらに格差が開く未来が想定できます。
本当の富裕層は海外へ
これもよく見る記事ですが、首都圏では、インターナショナルスクールが急増している。
また関西圏でも、最近非常に目にするようになってきました。
実際、妻の友人が、娘さんを保育園型のインターナショナルスクールに、
通園させておられます。
このブログもまた書きたいと思います。
今日は長くなったので、この辺でやめておきます。
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