【成長曲線】塾の春季講習と冬季講習は必要ない

中学受験

自分の子どもの成長曲線を見極める

子どもには早熟型と大器晩成型があるのは間違いないでしょう。

高校くらいまでは、男女共に身長から性格や社会常識まで大きな差がありますが、30歳くらいでは、割とみなまともな社会人になります。

なにを持ってまともかというと、朝自分で起きて、身の回りの事をすべてして、遅刻せずに行って、職場で多くの人とコミュニケーションを取りながら、自分の責任を果たすことだと思います。

だいたい9割の人がそれができるようになっているはずです。でなければ日本に360兆円の税収は入ってきません。

しかし、いったい何人の小学6年生がそれができるでしょうか?

女の子は早熟ですので、3~4割くらいの位の子ができていそうですが、男の子なら1~2割くらいではないでしょうか。

男の子はこの1~2割に入っていないと、「自走モード」の受験は無理です。女の子も同じです。

自走モードは生まれつき

どの子どもも最終的には、多少の誤差はあれど、普通の大人になるように人間はプログラミングされています。

神童が成長と共に普通の大人になるのはそのためです。成長の遅い早いだけの違いです。

私の周りでも、小学校の時なにかに秀でてた児童よりも、大学生でなにかに秀でてた人の方が、社会人として活躍しています。

そうゆう意味で、同窓会は本当に残酷ですよね。

小学6年生がピークの子どもに育ててはいけない

昨今の小学受験や中学受験をみていると、親が時間とお金をかけることで、偏差値の向上が可能になってきました。

親が並走して、毎日塾に送迎し、家庭教師や個別指導に入れることで、最難関の道が開けるのでしょう。

またインターネットで保護者同士の情報交換も盛んです。

だからこそ、多くの保護者が最難関中学から東大の夢をみるのだと思います。

その代わりによく聞くようになった言葉が「深海魚」です。

中学受験で燃え尽きた子どもたちです。

親が成長曲線を見誤ったのでしょう。うちの子は、ここからもどんどん伸びると…。

もちろんどんどん伸びる子もいるとは思いますが、ほぼ9割の子どもたちがごく普通の大人になる予定のはずが、早熟の子の場合親はやらせ過ぎて追い込み過ぎてしまう傾向があります。

春季講習と冬期講習を受講しない勇気を持つ

私が長男を塾に入れて感じたのは、春季講習と冬期講習と日曜特訓の無駄さです。

なぜ無駄かというと、この講座は、早熟な児童たちが、より自らの能力を高めるまたは、弱点を補強するために必要としている講座です。

先生たちも通常授業と同じモチベーションで教えてはいません。

つまり、早熟でない、自己管理もできない、向上心もない、弱点の把握も自分でできていない、大器晩成型の子どもにとっては、時間とお金の効率が悪い無駄な時間になっています。

本当はそのような子には、いつもの平常授業の2周目を、家庭でひとりで自学自習する時間に当てた方がよっぽど有意義な時間となります。

春季講習と冬期講習はむしろ子どもをゆっくりさせ、いつもの塾の時間に、通常授業の2周目や3週目をやって欲しいのです。

ただそれでも保護者が無駄な講習へ行かすのは、自分の子を早熟型と見間違えたか、家でダラダラするのを見てるとイライラするからのどちらかでしょう。

でも夏期講習はどうすれば良いかというと、平常授業が併設している塾であれば必要ありません。

結局受験とは、忘却と苦手分野の克服のみとの戦いです。

この2つをこなすためには、講習で闇雲に問題集の手を広げるよりも、同じ問題集を何度もスパイルすることが大切なのです。

何度も間違える問題が、弱点だと把握しないといつまで経っても、成長しません。

その時間が取れるのが、講習期間なのです。ただ夏休みを講習へ行かずに、ひとりでやりきる子どもはほぼ皆無だと思います。

大切なのは、宿題をまわし切れる量にキープすること。

また講習を行かないことで、空いた時間を使い通常授業のスパイラルをおこなう。その勉強があとあと受験直前期に、子どもと安心と余裕を産みます。

今回のポイントは、講習を受けない事が良いというよりも、宿題を何度もスパイラルできる余裕のある状況に、保護者が講習の分量を調整しておくことです。

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